誰もひとりにしない社会へ

10月23日 福祉保険委員会の視察で北九州市に向かいました。

視察先は、「NPO法人抱樸(ほうぼく)」 ☆詳しくは 抱樸Webサイトへ 
1988年12月に、路上に生きる人々を訪ねる数人のボランティア活動(日雇越冬実行委員会)から始まり、2000年に北九州ホームレス支援機構として法人化、「ひとりにしない」「断らない」「つながり続ける」を基本姿勢に、活動25周年目の2014年に名称を「抱樸」と改め活動を進めてきました。
「出会った責任」を果たすため、居住支援・就労・相談・更生支援と広がり、現在の実施事業は27。さらに、2023年には法人内に「社会福祉法人」を設立、「希望のまちプロジェクト」の取り組みも始まっています。

認定NPO法人抱樸(ほうぼく)代表/理事長で、「家」だけでなく「つながり(ホーム)」を取り戻す支援を提唱。
政府の孤独・孤立対策官民連携会議構成員も務め、全国で講演や政策提言を行うなど、地域に根ざした活動を続けている 奥田知志さんに講演していただきました。

■「家」よりも「ホーム」を
奥田さんの話を伺い心に残ったのは、支援の現場から見えてくる「人の孤立」の深さでした。
「住まいや仕事を得ても、人とのつながりがなければ、再び孤立してしまう」
という言葉と、
単なる物資の提供ではなく、「人と人との関係を結び直す」ことを大切にし、地域の中で誰もが支え合うしくみをつくってきた「抱樸」の一貫した姿勢に、支援の本質があると感じました。

特に印象的だったのは「互助会」のしくみです。
「葬儀」や「しのぶ会」を通して、亡くなった後も忘れられない関係を守る活動。
それは亡くなった方への尊厳の支援であると同時に、「自分もここにいれば大丈夫」と、生きている人に希望を届ける取り組みでもあります。


■ 「支援」から「共生」へ
今回の視察を通じて、
改めて、私たちのまちでも「孤立を生まない地域づくり」が重要だと感じました。
生活に困る人への支援だけでなく、「人と人がつながり、支え合える地域の力」を育てていくこと。
それこそが、福祉の原点であり、地域の安全・安心の基盤だと考えます。

NPO法人抱樸   奥田知志代表と

・困窮や孤立の課題を地域全体で支える仕組みづくり
・高齢者や障がい者、若者など多様な世代が関われる居場所づくり
・行政とNPO・地域が連携する支援体制の強化
こうした取り組みを進め、「誰もひとりにしないまち」を目指して活動していきます。

☆次回は「抱樸」の新たな取り組みについて


 

 

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